私がYouTubeで出している「ピアノ麻酔」の作り方をご紹介します。
自分の好きな曲を、ピアノでジャズアレンジして弾いてみたい!
アレンジした演奏をYouTubeに投稿したい!
という方の参考になればと思います。
このページでは、選曲してから録音するところまで、ざっくり全体像を説明いたします。
それぞれの工程でこだわりポイントはたくさんあり、この記事だけでは書ききれないため、今後1つのテーマについて1つずつ深堀りして記事を作っていきますので、ここでは全体の流れを書きます。
もくじ
まず初めにやることは、この譜面のように「メロディとコードが書かれた譜面」を準備することです。
方法は2つ。
ソングブックというアプリがあり、JPOPの有名曲がたくさん載っています。
キーも自由に変えられるので、とっても便利です。ジャムセッションにも使えますね。
現時点(2022年2月)では、月額360円、年額2,400円です。
iOS、Androidで使用可能。
マニアックな曲や新曲の場合は、自分で耳コピし、譜面作成ソフト「MuseScore」に書きます。上記の譜面はMuseScoreで作ったものです。
こちらもキーは自由に変えられますし、無料です。
癒やしの周波数として有名な「528Hz」あたりの音がたくさん鳴るように、キーを調整します。
自律神経には「交感神経(興奮・緊張モード)」と「副交感神経(リラックスモード)」の2つがあり、睡眠や休息するときには「副交感神経」を優位にすることが必要です。
この528Hzの音は、リラックスモードに導く副交感神経にはたらきかける成分がたくさん含まれているので、寝る前にこの音を聴くと眠りに落ちやすくなるのです。
さまざまな楽曲で、原曲のキーのままピアノで弾くと、この528Hzより低い音ばかり/高い音ばかり、といったことが起こるので、その場合にはキーを変えて弾きます。
構成を考えるとは、「Aメロ」「Bメロ」「サビ」の各要素を、どういう順番で弾くかを決めるということです。
原曲と同じ構成でピアノソロアレンジすると、飽きます(私は)。
歌がのっている場合ならば、歌詞に物語があるので2番までフルで聴きたいと思いますが、ピアノ一本の場合は歌詞を表現できないので、繰り返しの部分は省きます。
その代わり、ピアノアレンジでしかできない「間奏」や「エンディング」、「落ちサビ」を作ったりして、ピアノソロならではの良さを足していきます。
いよいよここがメインディッシュです。
原曲のボーカルパートをそのままピアノで弾くと、不自然になります。
理由は簡単で、ボーカルパートは歌詞がのっているメロディだからです。
そのため、同じ音が連続して鳴ることが多いです。
それを、歌詞を表現できないピアノでそのまま再現してしまうと、あまり意味のない「からっぽの音」ができてしまいます。
「からっぽの音」を省き、本当に必要な音だけをピアノで弾くことで、ピアノの良さが最大限発揮されます。
原曲の音を、より「単純化」「抽象化」するイメージです。
左手は伴奏役ですが、場面によってパターンを変えて弾きます。
演奏に表情をもたせ、聞く人を飽きさせないためです。
1パターンの状態があまり長く続かないように、この3パターンを散りばめて、「静」と「動」のメリハリを出していきます。
コード譜に書いてあるコードをそのまま弾くのではなく、書いてない音やコードを入れます。
何を手がかりに足していくの?に関してはここでは書ききれないので別の記事で詳しく説明しますが、ここでざっくり言ってしまうと、次の2つをやっています。
1.テンションノートを入れる
2.リハモをする
テンションノートとは、普通のコードがおしゃれになるための「飾り」のこと。
リハモとは「リハモナイズ」の略で、原曲のコード進行とは違うコード進行を当てはめることです。
これらをやることで、ジャズっぽくなっていきます。
私は実際の楽器は使わず、MIDIコントローラーとパソコンを使用して録音しています。
鍵盤の形をしたコントローラーを使って、パソコン内の音色ソフトを鳴らして、それを録音しているという仕組みです。
これは、テレビゲームの仕組みに似ています。
つまり、鍵盤自体は音を出す機能が無いですが、パソコン内にインストールしてある、お気に入りの音色ソフトにつなげることで音を出しているんです。
パソコンにはパソコン内の音を録音する機能があるので、部屋の音などの雑音が一切入らずに録音できますしね。
ちなみにこのコントローラのことを「MIDIコントローラー」もしくは「MIDIキーボード」といいます。
また、ゲーム機にあたるものを「DAW」といいます。
以上、ピアノ麻酔を作るときの一連の流れをまずはざっくりと説明しました。
ピアノで自分の好きな曲をアレンジして録音したい、という方の参考になれば幸いです。